昨年の秋に、和紙で揉み紙を作り、眺めていたら、銀箔を貼りたくなり、その上に、
水の溜まりと睡蓮を描きました。
私の名前の「胡」には、溜まりという意味もあり、溜まる所の水、湖、池のイメージです。
眺めては、絵と対話して、実家の池を描きました。
雲肌麻紙・墨・水干絵具・岩絵具
590×590mm
揉み紙を作って描いた日本画
この作品は揉み紙を和紙で作り、パネルに貼っています。
私は、紙や下地を工夫して、日本画を描き、絵作りをすることが好きです。
揉み紙から誘発され、絵を作って行くのも一つの方法です。
今回は揉み紙の作り方をレクチャーしてみたいと思います。
色々な方法がありますが、参考になさってください。
和紙での揉み紙の作り方
(1)しっかりした和紙を選びます
(2)下地にして良いと思える様な色の、水干絵具を選び細かく砕く
(3)膠を溶き水で調合します
(4)紙を霧吹きで噴いて、紙を湿らせます
(5)好きな色を紙に置いて行く様な感じで、自由に描きます
(6)乾燥させます
(7)胡粉を膠で溶き、刷毛で全体を満遍なく塗ります
(8)乾燥させます
(9)紙を下にひいて、紙の端から揉んで行きます。胡粉がボロボロ落ちるので、要注意です。
(10)レジンドーサをひきます
(11)乾燥させます
(12)当て布をして、中心から外へアイロンをあて、パネル張りをします。
染め紙の方法
小学校でやった事がある方法ですが、これは、多少薄い和紙でないと出来ませんが
原始的な方法ですが効果が面白いので、是非やってみてください。
(1)水干絵具で色水をたくさん用意しておきます
(2)和紙を小さく折り、湿らせます
(3)色水に和紙をつけて滲ませます。何箇所かを繰り返します
(4)広げてみます。もう少し色が欲しい場合は、着色します
(5)乾燥させます
(6)ドーサをひきます
(7)乾燥させ、アイロンをかけて、パネルに張ります
何度も乾燥を繰り返すので、お天気が良い時が絶好の揉み紙作りです。
私は天気が良いと、今日は揉み紙作りにぴったりだ!と思います。